子どもに大切な「自己効力感」とは?

自己効力感とは?

親は子どもの幸せを願うもの。あなたはお子さんにどんな人生を送って欲しいと願いますか?

HSCの子は慎重でリスクに備え賢明な行動をとる子が多いですが、同時に過敏で過剰に反応したり、傷つきやすかったり、心身をコントロールする難しさも持ち合わせています。

でも「辛い事や悲しい事があっても自分に自信を持って前向きに生きていってほしい。」と思いますよね?

自己効力感を高める子育てならその力を育てることができます。

この記事では自己効力感の意味をわかりやすく説明しながら、自己効力感を高めると子どもにどんなメリットがあるのか「自己効力感を高める価値」をお伝えします。

自己効力感のメリットとは?

「自己効力感」社会的認知理論で使われる心理学用語で、カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラ氏が提唱した理論です。

克服するのが難しいと言われる恐怖症を乗り越えた人を調査したところ「自分は困難を乗り越えられると信じる力が強い」傾向が見られたのがきっかけです。

 

自己効力感が高いとこんなメリットがあります。メリットは大きく二つです。

①課題を与えられれば「できそうだ。」と積極的に行動できる。

自己効力感は「物事を達成するために必要な行動がうまくできると自分の可能性を認知していること。」を意味します。「未来」とは自分が努力したり工夫すれば変えられるものだと信じているのです。

 

課題を与えられたら、HSCはあらゆる角度から問題がないか吟味することが多いでしょう。もしそれが本当にやりたいことなら、行動をおこすことが大事ですね。

その挑戦する気持ちを与えてくれるのが自己効力感なのです。

もし「どうせ私なんて。」「僕には無理。」と最初から諦めてしまうとうまくいったかもしれない可能性すらなくなります。

でも挑戦すれば、うまくいかなかったとしても経験から学ぶことができます。「行動」「挑戦」する意欲や勇気があることで行動が増え、経験値があがり、自分が望む状態に近づいていくことができるのです。

 

②考えや感情、行為をコントロールしやすくなる。

「人は自己効力感を通して自分の考えや感情や行為をコントロールしている。」と言われます。

「未来」とは自分が努力したり工夫すれば変えられるものだと信じているから、自分のペースで落ち着いて前向きに行動できるのです。

人生は自分で創るものだと考えていると人の思惑や感情に影響されにくくなります。上手くいかないことを人のせいにしたり、愚痴るのではなく、建設的な考えで道を切り開いていけます。

 

もちろん、生きていると否定的な感情が湧きおこることもあれば、挑戦してもうまくいかず落ち込んでしまう時もあります。

でもそんな時「自分で未来を創っていける。」と信じていれば、それで「終わり。」だと思わずに心を立て直して再スタートを切ることができるのです。

 

この様に、自己効力感が高ければ自分が自分の人生の主人公として生きていけるのです。

「未来は自分が創るもの。」自分が生きたい人生を生きるための勇気が湧いてくるのです。

子どもに自己効力感がなぜ大切?

人生の土台づくりの時期

人は子どもの頃の経験を通して「人生は〇〇なもの。」という世界観を育てていきます。だから、子ども時代に自己効力感を高めれば積極的に行動し自分を上手にコントロールし自分で未来を切り開く土台が育ちます。

 

あなたは自分の人生を自分で切り開いていけると感じていますか?

何かにチャレンジしたくても「どうせ私には無理。」と最初から諦めていませんか?

もしそうなら子供時代に理由があるかもしれません。今の親世代は学校や家庭で自己効力感を高める教育を受けていない人が多いからです。

学校や家で「〇〇しなさい。」と指示され「〇〇してはいけない。」「女子は〇〇するもの。」と刷り込まれ「恥をかかないように。」と注意され、世間の「常識」や「正解」からはみでないように育てられました。

だから、自分の人生を自分で創るという発想が育たないのも無理はないのです。

この様に、子ども時代にどんな教育を受けたかは人生全般に大きな影響を与えるものです。

だからあなたがお子さんの自己効力感を高めてあげることはとても価値のあることです。

IT化時代のニーズ

IT化が急激に進み、社会の価値観も多様になり、指示された通りにやればいい時代は終わりました。自分で課題を考え問題を解決できる人材が必要だと言われています。

こんな時代、自己効力感の高い子なら安心です。

自由でチャンスも多い代わりに、変化が激しくリスクもある時代です。

思ったようにいかなくてもめげそうになっても、心を上手に立て直し挑戦する力がますます重要になります。

 

こんな時代に「どうせ私なんて・・。」と諦める子に育ったらどうでしょうか?

恐らくチャンスを活かす事は難しいでしょう。変化に対応できないからです。

一方で「僕なら大丈夫。」「うまくいくかどうかわからないけどやってみよう。」と思える子なら積極的に挑戦し、様々な経験を積むことができます。

自己効力感が高い子は変化の激しい時代でも、チャンスを活かして力強く生きていくことができるのです。

自己効力感の高い子の特徴3つ

人は本来、自己効力感の塊です。

子どもが何かに夢中になっている時に「危ないからやめなさい。」「そろそろ終わりにしたら?」といってもなかなか聞きませんよね?それは「自分ならできる。」と感じているからです。

この自己効力感を高く保っている子はどんな特徴があるのでしょう?

行動力がある子

自己効力感が高ければ、小さなことでも達成できたら喜び、自分を認めることができます。そしてその実感がさらに自己効力感を高めるので、それが自信につながりやる気が増していきます。

習い事や勉強で「できた!」という感覚があればあるほど、子どもはもっと頑張ろうと思えるものです。

ママも家族が手料理を美味しそうに食べてくれるとまた頑張ろうと思えますよね?

 

自己効力感が高い子はネガティブな経験をしてもまた行動ができます。

辛い出来事や悲しい経験も、自分が望むゴールに向かうためのプロセスだと考えるからです。

生きているとすぐに達成できないことも、挫折しそうになることもあります。

でもそれもゴールにたどりつくための1つの過程だと考えられれば、挫折や失敗やスランプも「通過点」にすぎないのです。

「次はどうすればうまくいくか?」を考えて再スタートを切るのが上手になります。

世界で活躍するポーツ選手が困難を乗り越え、過酷なトレーニングを続けられるのも自己効力感が高いからです。「自分なら叶えられる。」と強く信じているから頑張り続けられるんですね。

前向きな子

落ち込んでやる気を失ってしまうのは、現実と理想のギャップばかり見ているから。

つまり「できていない部分」にばかり意識がいってしまっているからなんです。

 

けれども、自己効力感を高めればできているところに意識が向きます。

自己効力感が高いと、理想と現実とのギャップは理想にたどり着くまでの道のりだと感じられるからです。

 

物事をプラス面に意識がいき、物事を肯定的に受け止めることができます。つまり前向きになるのです。

自分の性質や能力のプラスの面を認められるようになり、短所や弱点にこだわらなくなります。

失敗したり嫌な思いをしても誰かのせいにしたり、卑屈になったりせず、「どんな工夫をすればいいのか?」「次からは何に気を付ければいいのか?」と建設的に考えられます。

動じない子

自己効力感が高いと不安・恐怖が緩和されると言われます。

もし困ったことがおきた時に、自分には力がなく、物事のマイナスばかり見て、行動をおこせなくなると不安や恐怖が高まっていきますね。

でも自己効力感がある子は困ったことがおきても「未来は自分で変えられる。」と考え、物事のプラスの面をみて、行動をおこせるので、厳しい状況におかれても動じずに落ち着いて対処できるのです。

そうして困難な状況を切り抜ける中で試行錯誤を繰り返しているうちに、自分の心や行動を軌道修正するのも上手になっていきます。

そして困難を乗り越えた経験でさらに自己効力感が高まり、変化やスランプに動じず問題に対処できる冷静さや安定感が育つのです。

子どもの自己効力感の高め方

自己効力感を高める要因6つ

自己効力感を高める要因は6つに分類されています。

お子さんの自己効力感を高めるためにママにできることをひとつずつ解説していきます。

①達成経験・・自分が何かを達成したり、成功した経験。もっとも重要

②代理経験・・他人の達成、成功経験を観察すること。

③言語的説得・・自分に能力があると言葉で説明されること。励ましなど。

④生理的情緒的高揚・・ 睡眠や食事などで体調をよい状態に保つこと。

⑤想像的体験・・自分や他人の成功した様子をイメージすること。

⑥承認・・他人から認められること。

①達成経験 「できた!」の感覚を育てる

昨日よりうまくなったこと、1週間前よりもできるようになったこと、うまくできなくても頑張っている姿、夢中になっている事、少しでも「できた。」をみつけて言語化してあげましょう。

子どもは自分の成長を客観的にとらえることが難しいもの。

ささやかな事でもいいので、お子さんが「できなかったのにできた!」と感じられる瞬間を逃さず声をかけましょう。

「前より上手になったね!」「〇〇ができるようになったのね。」

「集中していたね。」「何度も頑張ったね。」

達成や姿勢を認めてあげれば、お子さんは自分の成長や強みを実感でき自己効力感が高まります。

②代理体験 お手本を見せる

スポーツで素晴らしいプレイをみたり、感動的な演奏を聞いて感動して「私もやってみたいな。」と思った経験はありませんか?実はこの瞬間自己効力感が高まっているんです。

うまくやっている人の姿を見ることで「自分にもできそうだ。」という気持ちになれるからです。

三つの方法があります。

一つ目は活躍している人の姿を見せることです。

お子さんが好きな分野で活躍する人の姿を見せましょう。たとえば、プロのスポーツ選手のプレイ、音楽家の演奏、そういった映像や少し年上の憧れの子の活動する姿に触れるのもよい刺激になります。

そして、憧れの人を観察するうちに、実力者は努力をつみ重ねていることに気付く場合もあります。夢を叶えるには努力する必要があるとわかるのです。

二つ目はママやパパ、親戚、習い事の先生など身近な人が目標に向かって努力する姿をお子さんに見せることです。

「ママも最初は失敗ばかりだったけど、何度もやってるうちにできるようになったの。」など失敗を乗り越えた経験を伝えるのもいいですね。

三つめは絵本です。

子供向けの絵本には必ずといっていいほど、主人公が何かを乗り越える体験がかかれています。絵本の読み聞かせで「困難を乗り越え何かを達成するイメージ」を育てることができます。

このように自分以外の人の成功、達成体験もお子さんの自己効力感を高めます。

③言語的説得 長所探し!

お子さんのいいところを見つけて言語化しましょう!

特別な才能でなくていいのです。「その子の特徴」をとらえ、それをポジティブに表現して伝えましょう。

子どもの気質や特徴は、親からするとネガティブに感じられる事も多いものです。なぜなら親は子どもの幸せを願うので、余計なリスクを排除しよう=弱点があったら消したいと感じるからです。

例えば支度が遅く、のんびりマイペースな子は時間を守りたい大人からするとイライラさせられるかもしれません。でも裏を返せばじっくりと時間をかけて丁寧に物事を行う力があるということです。

HSCの子は疲れやすく刺激に圧倒されやすいですが、細やかに表情を読み取って人の気持ちに寄り添ったりできる共感性があることの裏返しなのです。

子どもは親や先生から「あなたは〇〇ね。」と言われた言葉で「自分は〇〇な人間なんだ。」というイメージをつくっていき、それが自分だと思うようになります。

ですから、お子さんの特徴をポジティブに表現してよいセルフイメージを育ててあげて下さいね。

励ましやプラスのメッセージでお子さんの自己効力感が高まります。

④生理的情緒的高揚 身体を整える

しっかり寝られているか、食事はおいしそうに食べているか、適度な運動をしているか健康面の充実も自己効力感を高めるには重要です。心と体はつながっているので体調がよければ、心も整いやすいからです。

HSCは生まれつき物事を深く処理する神経システムを持っているので、様々な情報が外から入り、内からも湧き出て刺激に圧倒されやすく心身共に疲れやすい傾向があります。

またどのくらいの刺激が適量かは人によって違います。

ですから、お子さんにとって適度な刺激を見極めて、疲れがたまらないように早めに休ませてあげることが大事です。

また、HSCには肌触りや光の具合など感覚が過敏な子も多いです。寝室やリビングなどその子が長く過ごす場所が快適であるように配慮してあげるのもいいでしょう。

⑤想像的体験 イメージング

「〇〇ちゃんはどうしたいの?」「〇〇になったら嬉しいの?」とお子さんに尋ねて理想の未来を引き出しましょう。

人の脳は強くイメージしたことに意識が向くようになっています。

そして意識が向いたことについて感じ、考え、行動するようになっていきます。

また、何度も何度も繰り返し聞いたことは脳に定着します。

そのため、何度を繰り返し理想をイメージすることで脳は「それを叶えるためにどうすればいいのか?」と考えるようになります。

「早く鉄棒ができるようになったらいいな。」「次はみんなの前で話ができるようになりたいな。」とお子さんが望むことがあればそれができているイメージを語ってあげましょう。

幼い頃からイメージして行動におこし達成することが習慣になっていけば、自分で夢を叶える力が育ちますね。

⑥承認 プロセスを認めてあげる

お子さんの気持ちとプロセスを認めてあげましょう。

努力したり、工夫するなど「姿勢」や「プロセス」を認められた子は目的にたどりつくために努力するを惜しまない子になっていきます。

親は子どもが期待したように育たないと焦りがちです。

けれども、どのようにしたらうまくゴールにたどりつけるかプロセスを学ぶことで、自然と工夫し努力する子になります。この力があればいくらでも自分の力を伸ばしていけますね。

 

何かを頑張ったり、達成できた時は本人の気持ちに共感してあげましょう。

上手くいった時はもちろん、心が折れそうになっても「ママは自分の頑張りをみていてくれるんだ。」という気持ちが心の支えになります。

自己効力感を高める子どもの褒め方

結果を褒めるのは注意が必要です。

例えばいい成績をとった時に、「すごいね、えらいね。」と結果だけを褒めたらどうでしょう?

よい結果がでなくなると不安になったり、努力するのをやめてしまうかもしれません。

「やったね!毎日頑張っていたからね。嬉しいね。」とプロセスを褒め、共感があれば、子どもは毎日頑張るという姿勢が大事だと考えるし、親から応援されていると感じられます。

プロセスを認め、お子さんの気持ちを認めることで自己効力感を高めていってくださいね。

HSCのお子さんを育てているママへ

HSCの子育ては大変な事も多いです。

けれども適切なサポートをして、お子さんの自己効力感を高めてあげれば、お子さんは自分の繊細さに自信をもって前向きに進んでいくことができます。

私自身はHSC時代、「自分は親に迷惑ばかりかけている。」「気持ちをわかってくれる人がいない。」「自分はダメな子なんだ。」と疎外感や孤独感に悩んでいました。

けれども幸いにも自己効力感が育ったことで、内気で消極的だったのが前向きで積極的になりました。

HSCの子を育てていた頃は、そんな子ども時代が心の中で再燃し辛かったのですが、子どもの繊細さを受け入れるうちに、繊細な自分が好きになっていきました。

自己効力感を育ててHSCの子育てをハッピーに!繊細さを強みに!そんな親子が増えることを祈っています。

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