自己効力感を高めてHSCの子育てを楽にする

あなたはお子さんのこんな問題にどう対処すればいいかわからず困っていませんか?

「人見知りが激しい。」「集団行動になじめない。」「自分の意見が言えず損ばかりしている。」「神経質で文句が多い。」「頑固な態度を変えない。」

こうした面が目立ち、幼稚園や学校で困りごとが生じてくると「この子に何か問題があるのかしら?」「私の育て方が悪かったのかしら?」と心配になってきますね。

実は、上に書いた特徴の数々は、私自身がHSCの息子を育てていた時強く感じていたことです。

HSCの子育てのあるあるだと思いますが、当時私はHSCについて知らず、息子の将来が不安で「自分の子育ての何が悪いのか?」と随分悩んだものです。

けれどもあなたは決して悲観的にならないでください。

HSC(ひといちばい敏感な子)の本質を正しく理解すれば、なぜお子さんがそのような態度をとるのか理解でき、適切なサポートができるようになります。

HSCは疾患ではなく個性です。本人にあった関わり方をすれば、HSCならではの素晴らしい個性が花開きます。

それが腑に落ちれば不安になったり悲しい気分にならず、堂々とお子さんの敏感さをプラスに伸ばすことが可能ですよ。

この記事ではHSCの本質をわかりやすく伝えながら、HSCに多い困りごとにどう対処すれば、HSCの子育てが楽になるのかを伝えていきます。

HSCの困り事と対処方法

人見知りが激しいのはなぜ?

HSCの子はよく気がつき、深く考えるのが好きです。

いえ、好きというよりそれが自然だと言った方がいいでしょう。

なぜなら、神経の働きが情報を深く処理するように生まれているからです。脳にも個性があるんですね。

そのため直感力にすぐれ、じっくりと考え、どうすればうまくいくかを吟味するので慎重になるのです。新しい場所、新しい人に馴染むのに時間がかかるのは、じっくり観察して様子を見たいと思っているのです。

私の息子も幼い頃は、新しい場所に連れていくと嫌がりすぐに帰ろうとしました。何度も連れていっても馴染まず、少しでも場に慣れるようにアプローチすると大声で泣き狂い、私は困り果てたものです。

けれども今は人見知りどころか、自分から新しい人に積極的に話しかけています。

それは「人と話すのって楽しい。」という経験をたくさんしてきたからなんですね。

だから心配しないで。

焦らないでお子さんのペースで「人と仲良くなることは楽しい事だ。」と思えるように工夫をしてあげましょう。

なぜ神経質で不満が多いの?

HSC(ひといちばい敏感感な子)は大きな音や強いにおいや光に敏感で肌触り、匂いや場の雰囲気など色々なものが強い刺激になります。

同じ状況でも平均的な繊細さの人が感じるよりも多くの情報を強烈に吸収してしまうのです。

また共感力が高いため、自分に関係なくても困っている人の事が気にかかったり、助けてあげたいと強く思うこともあります。

また様々な事に深く入り込んでしまうので、気持ちを切り替えたり、変化に対応すること自体が負担になることもあります。

このようにHSCの子は外見上わからないところで多くの神経を使うため、周りが想定している以上に心身が消耗しやすいのです。

どの程度の刺激が適量かはお子さんによっても、同じ人でもその時の状況によっても異なります。

「肌触りや音などにこだわりが強く不平不満が多い。」時は何が不快で負担になっているのかを見極めて、刺激を和らげる工夫も必要でしょう。

どうして自分の意見が言えないの?

理由はいくつかあると思います。

一つ目は発言することに慎重であるということ、二つ目は共感力の高さ、三つ目は洞察力です。

まず慎重さですが、自分の意見が間違っていないか、自分が意見を言うことで人を不快にさせることはないかよく吟味するので、思ったことをそのまま口にすることに躊躇いがでてきます。

 

二つ目の共感力ですが、人の気持ちがわかりすぎるために自分の気持ちがわからなくなってしまうのです。

HSCの子は人の些細な表情の変化などから人の気持ちを感じ取ってしまうため、人の感情が心の中にどんどん入り込んできて圧倒されることがあります。

すると自分の感情を味わう余裕がなかったり、自分の感情が人の感情にかき消されたりするんですね。また、自分の思いと相手への思いが入り混じって整理ができなくなったりもします。

私自身もですし、HSPのクライアントさん達の幼少期のお話しを聞いてもそうですが、いじめられている子や叱られている子をみるとその子の気持ちが手に取るようにわかるのです。

それだけでなく「その子が帰宅してそのママがいじめられたことを知ったら悲しむだろうな。」と想像してしまったところまで同じでした。

そうなると頭の中が色々な思いでいっぱいになり自分の感情を簡単に言い表すのが難しくなり、結果として無口な大人しい子と映ってしまうのです。

 

三つ目の洞察力ですが、これはHSCが物事の本質を理解するのを好むため、じっくり時間をかけて考え分析したりすることに集中しているケースです。

またその本質的な事は大人を驚かせたりすると知っているために、あえて口にしない場合もあります。

つまり、自分の意見が言えないのではなく、頭の中で激しく処理をする事に集中しているので、表面的にまだアウトプットされない状態が長いだけなのです。

意見を言えずに損な役割

大人しくて意見を言えないために嫌な役が回ってきたり、自分の意見が尊重されなかったり後回しになってしまう。

あなたのお子さんはそんな辛い思いをしていませんか?

私も息子も心当たりがあります。

それはHSCの感覚は豊かで複雑で一言でシンプルに言い表せないからです。

例えば布でも、一目見て「〇色」とわかるようなものもあれば、複数の色がまじりあって織られていて何色なのか一言では言い表しにくいものもあります。

「赤もあるけど緑もあって、紫や黄色もちらほらみえて・・・。これは何色と言えばいいのかな?」これがHSCの子の頭の中なのです。

でも世間では「何色ですか?」「あなたの考えはどう?」とシンプルに聞かれ、シンプルに答えることを求められます。

そんな時心の内にある感覚が湧き出て、考えがまとまらず沈黙していると、はきはきした子の意見が通り、自分の考えは言うタイミングを失ってしまうのです。

「意見がないのね。」「どっちでもいいのね。」と思われ、大切に扱われず疎外感を味わってしまうことになるのです。

HSCの子だって自分の意見をいいたいし、人にわかってもらいたいのです。

けれども感度の高さや共感力がそれを難しくしていて、シンプルに伝えるのが難しい。

そういったジレンマ、これまで気持ちよく意見を言えた経験が少ないために、素直に話すことをためらってしまうのです。

 

私は典型的なHSCでしたが、家族でも学校でも「相手は何を感じているか。」ばかりが気になり、「どう思うの?」と先生や親にきかれも答えられませんでした。

勇気を出して「〇〇ちゃんはこう思ってるし、△△さんは〇〇と言っている。」と言ったところ、親に「それであなたはどう思うの?」と返され言葉につまり「自分の思いを伝えるってなんて難しいんだろう。」「どうしてみんなは簡単に答えられるんだろう?」と思った記憶があります。

HSCの心には、言葉にできない豊かな泉をもっていることにに気付いてあげましょう。「何も言わない子」「人前に出るとダメな子」ではないのです。

どうしてあんなに頑固なの?

HSCは本質的な事が好きで深掘りします。研究者肌で追求することが好きです。

物事に丁寧に一生懸命取り組む子が多く、自分の信念があるともいえます。

だから、「自分が大事だと思うことは譲りたくない。」「絶対的に正しいことを信じたい。」「大人はああいっているけれど真実でない。」「子ども扱いされるのは嫌。」

そんな感覚を持つ子が多いです。

といっても、それを子どもが言葉で言い表すことが難しい場合が多く「やたらと〇〇にこだわる。」厄介な子と思われてしまうのです。

息子もあまりにこだわりが強く、それを伸ばせばいいとは思いつつ、「どうしたものか?」と悩みましたが、大きくなって聞いてみれば、こちらが想像もしないような彼なりの哲学があることを知りました。

クライアントさんのお子さんのお話しをきいても、黙っていても本人なりにしっかりと考えているお子さんが多いです。

子どもだからって子ども扱いしてはいけない。それがHSCだと思います。

HSCの子育てが楽になるコツ

ママの自己効力感下がっていませんか?

あなたは子育てでストレスがたまり無力感や疲れを頻繁に感じていませんか?

実は子育てをしていて疲れるのは自分の愛情や頑張りが未来の明るいイメージとつながらないからなんです。

「こんなに頑張っているのに報われない。」そう感じているからです。

 

そんな時はママの自己効力感を高めましょう。

自己効力感を高めれば、自分の今の子どもへの関りがよい未来につながるという感覚がもて、不安が希望に変わります。

そして今は困りごとがあって心配でも、お子さんは「きっと立派に育つ。」と希望がもてるようになります。

 

自己効力感とは「自分は自分の未来を変えられる力がある。」と感じる感覚です。

上手くいかない事、辛い事、悲しい事があっても、自己効力感があればその状態を自分は変えていけると思えるので、気持ちを立て直して行動できます。

自分は未来を変えられる力があると思うということは自分を信頼しているということ。

自己効力感が高いと、自分の良い所、子どもの良い所に意識を向けられるようにもなります。

自分とお子さんのよい面に意識を向け、うまくいかないこと、嫌な事があっても、少しずつゴールに近づいていくと信じて行動できれば、子育ては辛いものではなくなっていきます。

なぜママの自己効力感が大切なの?

ママが変わると子どもが変わると言われます。それは、人は人からかけられた言葉や相手の持つイメージによって、自分のイメージや性格がかわるからです。

子どもは身近で大切な存在であるママからかけられる言葉、ママが子どもに対して持つイメージに大きく影響されます。

その言葉やイメージはその人の自己効力感に大きく影響されます。自己効力感が高ければ、自分やお子さんにプラスの言葉やイメージをもてます。

けれども、もしママの自己効力感が低く「この子は気が弱くて手がかかる。毎日子育てが辛い。」と強く感じていたとします。

すると、子どもは自分は「気弱で手がかかる子」というイメージを強化し、そういう性格になっていきます。

またママ自身も「子育てを頑張ってもうまくいかない。」「私はダメなママ。」と感じていると、その度にそのイメージが強化され、それが現実になっていきます。

自分に対する自分のイメージというのは、人からかけられた言葉だけでなく自分が自分にかける言葉(自問自答や口癖など)にも影響されます。

だからしんどい子育てを卒業したいなら、ママが自己効力感を高めてお子さんに対しても自分に対してもよいイメージを持てるようになることが大切です。

「しんどくて報われないけど頑張らなくては・・。」から「今の関りがこの子の幸せにつながる。」と思えると心が明るく軽くなり、それがお子さんに伝わりよい循環をうみます。

疲れ・ストレスは方向転換の時

とはいえ人間はどんなに前向きになろうと思っていてもなれない時があります。

疲れがたまり、心の余裕がなくなると自分のことでいっぱいになるのは自然なことです。

そうすることで自分を守ろうとしているのですね。動物も何か脅威を感じると体を緊張させてわが身を守ります。

 

けれども、辛い状態が続いているのなら、起動修正を促すサインかもしれません。

「今のやり方では子育てがしんどいよ。新しいやり方にシフトしてね。」と転換を促しているのです。

 

誰だって自分の子どもを「いい子だな。」と思いたいし「いい未来が待っている。」と思いたいですよね。でもそう思えないのには理由があります。

 

それだけ不安や恐怖を心の中に感じているからなんです。

だから子どもや明るい未来を信じられない自分を責めないでくださいね。

その不安や恐怖を取り除いて自己効力感を育てていけば、自然と希望がもてるようになりますよ。

「ない」ではなく「ある」に意識を向ける

「子育てがうまくいかない。」と思っている時は「ない。」の部分に意識が向いています。

ハキハキ自己主張してほしいと思っているのに、うちの子は自分の意見が「言えない。」

集団に馴染んでほしいのに、うちの子は「馴染めない。」

そんな風に感じてしまうのは仕方のないことなのですが、「ない。」に注目し続けるのはやめましょう。

なぜなら「ない。」に意識を向けてばかりいると、脳はその証拠探しをはじめ、ネガティブな事ばかり目についてしまうからです。

するとママの不安や心配が増すだけでなく、お子さんも自己否定感が強まり、自己効力感が低い子になってしまいます。

「ある」に意識を向ければ、プラスの感情、プラスの思考が増えてきて前向きな気持ちで子育てでき、それがお子さんにも伝わりますよ。

イメージを押し付けない

日本では同調圧力が強く、枠からはみ出ることに抵抗や不安を感じる人が多いものです。世間の目を気にしたり、「普通に育ってほしい。」と思ったり、ある一定のイメージを我が子に求めてしまうママもいます。

けれども「普通」は人によって違います。それに子どもの個性は子どもの数だけあります。

そして、HSCは5人に1人の割合で存在すると言われている少数派です。

そのHSCの子を、ごく一般的な子どものイメージに押し込めようとすればHSCの子は萎縮してしまいかねません。

そして、HSCであったとしてもその個性も様々です。枠に当てはめずその子本人を理解していくことが子どもを伸び伸び育てることにつながり、強いては子育ても楽になります。

短所と長所はコインの裏表

「HSCを育てていると、こちらまでへとへとになってしまう。」そんな時があると思います。繊細さや敏感さを恨めしく思ってしまう時もあるでしょう。

けれども短所と長所はコインの裏表です。HSCの子のよいところに目をむけ「ある」を意識していきましょう。

自分の意見が言えないのではなく、豊かな感受性と共感力があるのです。

集団に馴染めないのではなく、集団の枠にはまらない独特の個性や洞察力や思慮深さがあるのです。

 

「ある」を認めて伸ばしていけば、それがその子の自信になり、自己効力感が高まり、自分の力を信頼できるようになっていきます。そして自分で人生をコントロールする力も育っていくのです。

 

私は幼い頃親に「内気で不器用でボーっとして協調性がなくて・・。」と言われながらも、ひとつひとつコンプレックスや生きづらさを乗り越えてきました。

それは短所に思えることは、実は自分の長所の裏返しだと気づいて意識が変わったからです。

物事は全てコインの裏表。

お子さんの「ない」より「ある」に意識を向け、お子さんの自己効力感を高めれば繊細さはハンディではなく強みに変わっていきますよ。

私はそうして自分だけでなく、HSCの息子の自己効力感を高めてきました。今は繊細さとうまくつきあい、繊細だからこそ素敵な個性をどんどん伸ばしていっています。

だから、今は不安でも「ある」に意識を向けていって下さいね。

HSPママ・頑張り屋のママが子育てに疲れたら

辛い時は自然体を心掛ける

子育てに悩むママは真面目な頑張り屋さんが多いです。

HSPママは誠意が強く丁寧に物事を進めたいと思うのでその傾向が特に強いと思います。

それだけお子さんのことを真剣に考えているということですね。

けれどももし、自分の力でどうにかしようと抱え込んでどうにもできず苦しくなっているならその習慣を少し変えてみることです。

 

責任感が強くこれまで人を頼ってこなかった人も、うまく人の手を借りて、自分が無理せずほっとできる時間、笑顔になれる時間、自然体で過ごせる時間を意識的にとりましょう。

ママが笑顔になって自分らしくいれればいれるほど、お子さんも自分らしく笑顔になれます。

自分を信頼する

悩んでいる時は人に話を聞いてもらいたいものです。けれども大切なのは自分で納得して決めること。

権威のある先生のいう事、ベストセラーの子育て本に書かれてある事、普段から信頼している人の言うことは正しいと思うかもしれませんし、実際にそうかもしれません。

けれども子育てをしているのはほかでもないあなた。子どもの身近にいるのもあなた。もっともっと自分を信頼していいのです。

そして専門家を頼る時は自分で納得のできる答えにたどり着くお手伝いをしてくれる人を選んでください。

「あの先生が〇〇がしなさいと言ったから。」ではなく、自分が「なるほど。」と思えるか直感やフィーリングを大事にしてください。

未来がどうなるか確実に予測することは不可能ですが、いい未来につながると感じて行動することで肯定的な変化を起こすことができるからです。

自分に合う人を選ぶ感覚を養うには、普段から自分が何に「心地いい。」「どんな部分に共感できる。」と感じるか自分の価値観を俯瞰してみるといいですよ。

自己効力感で繊細さを強みに変えていける

ここまでHSCの子の特徴と子育てを楽にするコツを書いてきました。

HSCの子は疲れやすくお世話が大変かもしれません。でも彼らには社会や人俯瞰する力、細やかに感じ考える力があります。

それを無理に「敏感でない子」に育てようと「ない」部分に目を尖らせてお子さんを矯正するのはもったいないことです。

HSCにはHSCならではの、その子にはその子なりの個性と豊かさがあります。

そのプラスに意識を向けていくことで繊細さ、敏感さは強みとして伸ばしていけます。

だからそのためにも、ママはしっかりと充電をして自分をよいコンディションに整えておくことを優先して下さいね。

人生に無駄なものはありません。未来が明るいものだと信じて行動していくうちに、今までの辛い経験や失敗と思っていたこと、苦い経験が未来につながる布石だったのだなと思えるようになります。

HSCの子育てを楽しむママと敏感な自分が大好きなお子さんが増えることを祈っています。

関連記事

  1. 月星座別 HSCの自己効力感を育てる方法

  2. HSP・HSC 4つの特徴とは?

  3. HSCの子育てに疲れた時の対処法

  4. HSC 幸せな子に育つための伸ばし方

  5. HSCの子育てでお疲れのママへ

  6. HSCの子育てを楽しむコツ

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。